エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.12 箱根湯本③ ~曽我の命日と箱根の文化財を辿る~』
2014年5月29日(木)

さあ、今回は先月に引き続き「箱根湯本」を舞台にした散策です。
本日は5月末にもかかわらず、夏日の予報…
少し汗ばみながらも、吹く風が心地よい本日は、散策にもってこいの日になりそうです!


まずは、ホテル前にて本日のスケジュールのご案内です。皆さん、ツアーの資料を眺めつつ、早くもワクワクドキドキ♪

今回はバスにて箱根湯本まで向かいます。木陰で一息。まだまだ暑くなりそうな予感です。 みなさん、水分補給をして充分に楽しんでいきましょう!

箱根湯本駅でお待ちの皆さまとも合流でき、早速、湯本散策のはじまりです! 右角に見えているのは先月の散策倶楽部にて、格子越しに覗き見?を楽しんだ!?「箱根見番」です。 箱根芸者の方々が、こちらで芸や踊りの稽古をしています。

箱根湯本と言えば、メイン通りは国道1号線沿いですが、一本脇に逸れた路地裏には素敵なお店がいくつもあります。ゆっくりと歩けば、毎回素敵な発見があるのです。


こちらは「ちもと」さんです。箱根名物のお土産物の「湯もち」は午前中に売り切れてしまうほどの大人気の定番商品!そのお隣には、スイーツを楽しむことができるカフェも併設されています。

そして、昨年の夏に散策倶楽部でいただいた、ちもとさんの「かき氷」。かき氷とは思えないほど、とってもふわっふわっ!です。「かき氷はスイーツなんだと感じました!」と、その絶品ぶりを忘れられない支配人の中嶋は、皆さまにその絶品ぶりを力説しています!こんな暑い夏にはもってこいですね。

こちらは、現在も箱根湯本~強羅間を繋いでいる大正8年に箱根登山鉄道が出来る前の「旧湯本駅」があったところです。箱根登山鉄道になる前には、明治21年「小田原馬車鉄道」として開業し、新橋~国府津間を繋いでいた鉄道のおかげもあって、馬車鉄道開通による東京からの日帰り箱根観光を可能としました。

その後明治33年に電気鉄道となり、現在の強羅駅まで線路が伸びたのは大正8年のこと。大正時代に完成した電車が、今でも世界屈指の急勾配を登る電車だとは驚きの技術です!

こちらは先月の散策倶楽部でお昼ごはんをいただいた「はつ花」さん。

店先には、店名の「はつ花」の由来にもなっている、初花という一途に夫を思い続けた女性のお話も書いてあります。この初花という女性については、歌舞伎の「いざり勝五郎」や「箱根霊験躄仇討」の演目でも知られています。

この「はつ花」さんのように、初花を偲んで、箱根湯本には「初花」の名前を由来にしたものがたくさんあります。湯本だけとは限らず、我らがエクシブ箱根離宮においても、日本料理「箱根華暦」のメニューには「初花」というコースがあるのです。

さらに奥へと進み、坂道を上がっていきます。

さて、少し長めの坂道を上っていくと、本日の最初の目的地「正眼寺」(しょうげんじ)に到着です。

この正眼寺の創建は古く、鎌倉時代に地蔵信仰によって誕生したものです。その当時には、仇討で有名な曽我兄弟を弔う「曽我堂」が近くに建立されていたと言います。なお、「曽我堂」は現在この裏山にあります。 そして、今回は普段は非公開の「本堂」の中も案内していただくことができました。

この襖(ふすま)絵も今回特別に表へ出していただきました!「唐子・唐美人図」(からこ・からびじんず)と呼ばれ、落款がないために作者は不明ですが、江戸時代の狩野派の画家によって描かれた漢画です。金箔をふんだんに使い、ダイナミックに描かれています。

「唐美人」が、舟で遊ぶ「唐子」に笑いかけている様子が見て取れます。



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