エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『学芸員がご案内!美術館めぐりvol.6 熱海番外編
 ~エクシブ湯河原離宮建設予定地と琳派:尾形光琳の国宝揃い踏みを巡る~』
2015年2月25日(水)

今回、番外編と題して箱根離宮散策倶楽部初の大型企画です。
箱根から大型バスを借り切って熱海まで県を越えてお出かけです☆
エクシブ湯河原離宮建設予定地を見学後、熱海にあるMOA美術館にて尾形光琳の「紅白梅図屏風」、「燕子花図屏風」の二大国宝観賞を楽しんでいただきます。
今回は2日間の開催で、29組60名様ものお客様にご参加いただきました!
初日の今日は17組37名様と一緒に散策です。


エクシブ箱根離宮を9:00に集合し、早速バスに乗り込み、本日の予定をご案内しつつ出発です!案内はエクシブ箱根離宮営業事務局支配人の中嶋です。

道中、箱根の歴史などを絡めながら中嶋のお喋りは続きます。
キャンセル待ちも発生した本日のツアーは車内もぎっしりです!

箱根路を進む途中、現在の気温2℃との掲示板が!
十分寒いですが、12月の散策倶楽部のときにこちらを通った際は-4℃だったことを思い出すと、春の訪れがすぐそこまで来ているのかもしれません。
また、このあたりは芦之湯という地域です。
天保10年(1840)に出版された「諸国温泉効能鑑」では前頭2枚目に置かれ、箱根七湯のうち最高位に輝きました。

道すがらに通ったこちらは箱根の関所跡です。
江戸時代通行人を厳しく取り締まっていた有名な関所です。
でもその実態は…?
4月の散策倶楽部では、この関所の所長にご案内していただきます♪

今回散策倶楽部初参加のスタッフ谷(予約所属)も中嶋の話を楽しんでいます☆

さて、いよいよ箱根から抜け出し、湯河原までの一本道、湯河原パークウェイを進んでいきます!

もうすぐエクシブ湯河原離宮建設地です!わくわく☆
2017年3月に開業予定のエクシブ湯河原離宮は、琳派モダンをコンセプトとし、湯河原の老舗旅館「天野屋旅館」の跡地に建設されます。
天野屋旅館は夏目漱石、伊藤博文、横山大観、安井曾太郎など数々の文化人が利用していました。
リウマチ治療のため滞在していた夏目漱石は、ここで未完となった「明暗」を執筆しており、その中に天野屋旅館さんと思われる宿が登場します。

さあ!エクシブ湯河原離宮に到着です!
・・・と、完成前のその姿は残念ながらこちらではお見せすることは出来ません。
建設地を見られるのはツアー参加のお客様限定です☆
皆さん、窓側に身を乗り出して建設予定地に注目しています!

さて、エクシブ」湯河原離宮見学後はこれから進むMOA美術館のご案内☆
中嶋が持っているのは5000円札。
実はこの5000円札に描かれているカキツバタの絵はこれから見に行く国宝・燕子花図屏風なのです!
こんなところに国宝が潜んでいました。美術品が身近に感じられます。

いよいよ、MOA美術館に到着です。梅が咲き始めてきていました。
紅白梅図屏風をイメージしたお庭が作られております。
今回は時間の都合で車窓からの見学になってしまいましたが、次は是非屏風図と見比べてみたいです☆

MOA美術館入口にて本日ガイドを務めてくださる上榁(かみむろ)さん、からご挨拶です!
ユーモアを交えながら、尾形光琳の人となりや作品の捉え方をご説明くださり、光琳に思いを馳せることができました。

現地集合のお客様と合流し、改めて本日のご案内です!
ちなみにMOAを「モア」と呼ぶ方がいますが、正式名称は「エム・オー・エー」。
創立者である岡田茂吉(1882年~1955年)氏の Mokichi Okada Association の頭文字になっています。
意外に知らなかったトリビアに皆さんふむふむ。と勉強されていました♪

まずMOA美術館を訪れてびっくりするものが
このなが―――いエスカレーター!
総延長約200m、高低差約60mものエスカレーターであり、MOA美術館が建てられた昭和57年当時、日本一長いエスカレーターと言われていました。
美術館入口から本館まで、上るのだけでも約15分要しました!

エスカレーターはトンネルのような長い空間を進み、照らす照明は刻々と様々な色へと変化していきます。
近代的でSFを思わせるこの空間は異世界へ通じるようでワクワクとした気持ちになります!

エスカレーターを抜けるといったん外に、、
そしてまだ!まだ!!上に美術館はあります。
美術館の外壁はインド砂岩でつくられています。
雨が降ると色合いが変わってまた違った雰囲気になるということ。

階段を上ったところで振り返っている皆様、、

熱海の海が広がっています。
当日は霞んでいましたが、初島や伊豆大島などを望むことができます。
またフェンスの下には桜の木が☆
春には桜のピンクの上に青い海が広がります。

さて、ようやくチケット売り場に到着いたしました。チケットを求める人!人!!人!!!
通常、1日平均1000人の来場者が二大国宝が揃いぶむ「光琳アート」企画展の会期中は、平均客数が通常の3倍の3000人となり、先週末の土日には来場者数は7000人を超え、入場者規制があったのだとか。
しかし、本日は特別ツアーなので、このチケット購入街の行列も素通りして館内へ♪
ツアーの特権発揮です!


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