エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.12 箱根湯本③ ~曽我の命日と箱根の文化財を辿る~』
2014年5月28日(水)

天気にも恵まれたこの日、先月に引き続き箱根湯本を散策です。
今回は2組3名様と人数は少なかったですが、少ない分、手厚くご案内できるという特典付き!
わいわい楽しく散策させていただきました。皆様箱根離宮から揃って出発です!


玄関で本日のオリエンテーションです。スタッフも笑顔でお見送りしてくれています。
皆さん、ツアーの資料を眺めつつ、早くもワクワクドキドキ♪

さぁ、今回はバスにゆられて箱根湯本に到着です。
先月の箱根湯本ツアーのおさらいも兼ね、先月の箱根湯本めぐりでご案内した蕎麦処「初花」さんや、日本で2番目にできた水力発電所跡等の箱根湯本の湯場(ゆば)と呼ばれる地域の隠れざる裏スポットをご案内♪


ところどころで、ツアーオリジナルの資料に目を通し、箱根湯本のお勉強。
この資料欲しさにツアーに参加する方がいるとかいないとか・・・


そして湯場を抜けると急な坂道に…
「箱根湯本でこんな坂道があるとは知らなかった」と話しながら上っていきます。

湯本駅近くにある旅館「河鹿荘」さんが眼下に眺められる程あがってきました。

そしてようやく道もなだらかになってきたところで、
ん?こんな道端に?と思ったこちらが、

本日一つ目の目的地「正眼寺」さんです!
こちら、“しょうげんじ”とよみます。元々は勝源寺と書いていたそう。
鎌倉時代から続く由緒あるお寺です。

こちらのお寺は今回のツアータイトルにもなっている曽我兄弟の遺跡ともなっています。

またこちらのお寺の先代住職は、浮世絵のコレクターであり、箱根町の歴史の研究者でもありました。
毎回、散策倶楽部を企画する営業事務局支配人の中嶋も、先代住職の著書を何冊も読み漁り、散策倶楽部の企画立案に役立てています。
中嶋自身もとっても感謝しているお寺なのです。

正眼寺の本堂は通常の寺社仏閣とは違い、“左右非対称”という特徴があります。
それはなぜか………なんと個人の別荘を買い取って移築したからです!
今村銀行の頭取、また成蹊学園の創立者としても知られる、今村繁三氏の別荘だったのです!ちなみに別荘は先ほど横を通ってきた吉池旅館の敷地に建っていたとのこと。
この本堂も先ほどの急坂を上ってきたのだと思うと親近感が湧いてきます。
そしてこの本堂とお隣の庫裏は、国の有形登録文化財にも選ばれています!箱根町内にある寺社仏閣で有形登録文化財に選ばれているのは、なんとこの正眼寺だけなんです!

本堂に上がらせていただき住職の奥様よりお話を伺います。
実は、この本堂はいつもは非公開。本日は、曽我兄弟の命日なので特別にお邪魔させていただきました。

こちらははるばる京都より今村繁三氏が運んだとされる襖(ふすま)絵。
「唐子・唐美人図(からこ・からびじんず)」です。狩野派の作品で、金箔がこれでもかと貼られた豪華な作品ですが、落款がなく作者は不明とのこと。
いつもは、倉庫の中で保管されており、非公開。本日は、曽我兄弟の命日なので特別に本堂の襖にはめていただきました。

目の前で見ると圧巻の襖にみなさま釘づけです。

そして襖の裏面はこちら、「四季草花図」です。
表面のきらびやかな金箔図とは異なり、落ち着いた彩色の絵図となっています。

皆様、話を聞きながらも見事な作品をカメラに抑えようと携帯電話が手放せないようです。



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