エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.13 小田原編③ ~白秋の散歩道を辿る~』
2014年6月12日(木)

さて、今回は小田原を舞台にした散策です。小田原でたくさんの童謡をつくったと言われている「北原白秋」。
今回はこの白秋にちなんだ場所を、ガイドの方に案内していただきながら巡っていきます。
2組3名様にご参加いただき、スタッフとお客様の距離が近い、濃い時間を過ごしていただくことができました。


ホテルのエントランスにて、今日のスケジュールのご案内です。朝方まで、今日は雨降りの予報でした…どうにかお天気がもつことを祈りつつ出発です!

今回は宮ノ下温泉バス停から小田原駅までバスで移動したのち、乗換えをして「水之尾」バス停まで移動します。

一旦、小田原駅へ到着です。こちらは来月7月の散策倶楽部で岡田美術館の案内をしていただく、エクシブ箱根離宮のスケッチ倶楽部の講師としてもおなじみの小田原在住の日本画家の「芳澤一夫」先生の作品です。スタッフもいつも使う小田原駅ですが、頭上にこのような素晴らしい作品があったとは気付きませんでした…!

同じく小田原駅の中にあるタイルの貼り絵でお魚などが描かれた作品は片岡鶴太郎さんの作品です。ちょっぴり見方を変えるだけで、小田原駅がちょっとした美術館に見えてきます!


小田原駅から「水之尾」へ到着致しました。今回ガイドを担当してくださるのは、「竹村忠孝」先生(写真左)です。竹村先生は、関東学院大学の非常勤講師をしていらっしゃり、「北原白秋」研究においては第一人者と言われています!

竹村先生が監修した北原白秋にちなんだマップを見ながら散策していきます。これを頂けるだけでも価値ありです!!

このマップはカラフルでわかりやすく、この散策の間、みなさん重宝して使っていらっしゃいました。さて、いよいよ出発です!

歩き始めると、海が見えてきました!小田原は海沿いに面していますが、意外に海の見える場所は少ないんです!こうやって海が見えるだけで得した気分になってきます!しかもこの景色を白秋も見ていたと思うと感慨深いです!

いよいよ白秋がお散歩したというメインの散歩コースを歩いていきます。

白秋は、1942年(昭和17年)に57歳でその生涯を終えるまでに創作した1200編におよぶ童謡作品のうち、約半数の作品を小田原で創作しました。白秋の童謡には植物を題材に謡ったものが多いのですが、それは白秋が「小田原には植物図鑑に載らないほどの植物がある」というほど、小田原の植物に愛着をもって接していたからと言われています。この散歩コースの中でも、たくさんの珍しい植物を発見することができました!

そして、さきほどから歩いていると、ところどころの足元に白秋の代表曲「赤い鳥小鳥」をイメージしたタイルが設置されていました。こちらのタイルを辿っていくと、白秋ゆかりの地を巡って、小田原駅の西口もしくは白秋童謡館へ辿りつくことができます。ちなみにこの絵の作者は、エクシブ箱根離宮のスケッチ倶楽部の講師としてもおなじみの小田原在住の日本画家の「芳澤一夫」先生の作品です。

雨予報はどこへやら… 木漏れ日が気持ちいいほど、日差しが強くなってきました。この小道はコンクリートで整備される前には、苔で覆われた道でした。この細い坂道をのんびりと登っていきます。

木々に覆われた天然のトンネルをくぐりぬけると一気に開けた空間に行き当たります。ここから小田原を一望することができました!

さて、こちらに白秋についての解説が載った看板が!赤い鳥小鳥のタイルと合わせて、このお散歩コース周辺には、白秋について学ぶことのできる看板が各所に設置されているのです。

ここは白秋が「野外劇場の観客席」と表現した裏山です。当時は円形状にみかん畑が広がっていました。高いところへ向けて段々が連なった様子は、まるで観客席がずらっと並んだかのようにみえたそうです。

裏山から反対を振り返ると、茶畑もありました!この散歩道から望む景色は、どこを見てもとてものどかで吹く風も心地よく、歩きつかれた体を癒してくれました。


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