エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.16 甘酒茶屋編 ~江戸の石畳を巡る~』
2014年12月17日(火)

さて、午後の散策開始です!
外に出ると風が出ており、一段と冬の厳しさが増してます。そんな中、次に向かうのは、、

江戸の悲しい歴史が刻まれたお玉が池です。
お玉が池の名前、それは1人の少女に由来します。
お玉というその少女は伊豆の出でしたが、江戸の親戚の家へ丁稚奉公に出ておりました。

しかし16歳の彼女は実家が恋しくなり、伊豆の実家に帰る決心をして親戚の家を飛び出しました。
しかし通行手形を持っていないお玉。関所破りを試みます。
夜中のうちに箱根山中の柵を乗り越えようとしましたが、着物のすそが柵に絡まり抜けられなくなってしまいました。

朝になっても抜けられず彼女はとうとう見回りの村人に見つかり捕まってしまいました。
2ヶ月の獄屋生活の後、さらし首にされお玉は処刑されました。
この「なずなが池」は、「お玉が追手を逃れてこの池に身を投げた」とか、処刑された「お玉の首を洗った」などという言い伝えが生まれ、いつしか「お玉が池」と呼ばれるようになったとのこと。

くしくもこの秘話が生まれた元禄15年(1702年)は赤穂浪士の討ち入りのあった年でもあります。
討ち入りに行く兵士たちが通れて、ただ実家に帰りたい少女が通れない。
現代とはまったく異なる江戸時代の価値観を感じ切なくなります・・・
お玉ちゃんに思いを馳せつつ池の周囲から道路へ足を進めます。

そして上りきったところで皆様が眺めているのは、、

二子山を望むことができました。むかって左手が上二子山、右手が下二子山です。
下二子山は自然保護区として入山が禁止されているそうです。
その山頂からは富士山や東京を望むことができます。
また、二子山の裏手からは黒曜石がとれ、石器時代には、武器を作るため箱根に人が住み始めたとのことです。

これからいよいよガイドの佐藤さんのカフェへ向かいます!

県道から1歩小道に入ったところに、目的地はありました!

山頂近くにひっそりと佇むこちらがその目的地!

「山小屋佐藤」さんです。かわいらしい看板がお出迎えしてくれます☆
早速中へおじゃましまーす!

中へ入ると午前中のダウンジャケット姿から一転、作業着でコーヒーを入れている佐藤さんが、、☆

佐藤さん家にお邪魔したような気分になれる店内は、身も心もほっとします。

大きな窓から見えるお庭には次々と小鳥たちがやってきます。
佐藤さんが巣箱を作った10分後には最初の小鳥が来ていたとか・・・
キジバトやつぐみをはじめとした38種ほどの小鳥が遊びに来るそうです。写真はヤマガラです。

お庭も佐藤さんがこの小屋を建てた頃はジャングル状態だったそう。
自生している木を生かしながら整えたそうです。
今でも40種ほどの木があるそう!

いよいよお待ちかねのコーヒータイムです♪
ひとつひとつマグも違い、楽しめます。

そしてケーキもいただきました。
ふだんぶっきらぼうな口調!?の佐藤さんからは想像付かない繊細な盛り付けと、佐藤さんらしい自然の味わいたっぷりの上品な甘さのケーキでした。

コーヒーを味わいつつ佐藤さんと皆様お話を楽しまれます♪


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