エクシブ箱根離宮 散策倶楽部
『地元民がご案内!箱根路地裏散策vol.14 強羅編 ~大正・昭和初期の強羅の文化財を辿る~』
2014年9月10日(水)

「強羅花壇」さんの入口にあるこの建物は「ハーフティンバー様式」のもので、柱や梁などを敢えて外に見せる様式で建てられています。避暑のために箱根を訪れたという閑院宮載仁親王が、箱根を気に入り、三菱初代社長・岩崎弥太郎の三男・岩崎康弥から土地を譲り受けて、昭和5年に建てたのだといいます。

今回のランチは、そんな旧閑院宮邸「懐石料理 花壇」さんでいただきます。

ランチの前に、この旧邸内を見せていただくことができました。まずは2階のお部屋を見せていただきます。 階段も磨き込まれてつやつやと光り、ステンドグラスから漏れ入る光が味わい深いです。

7つある個室をすべて見せていただくことができました。お部屋の隅々まで眺めていただくことができ、みなさんにご満足いただけたようです!


こちらの軸は明治維新の3傑に数えられる「木戸孝允」が書いたものです。軸の号には木戸孝允が使っていた「松菊」の字を確認できます。

お部屋の外の窓辺もすてきでした。

椅子の彫刻もかわいらしいです。

窓が多く、陽の光が入り込んで明るいながらも、影が浮きだつ室内はそれらのコントラストが美しかったです。

お部屋に飾られていたこの面は、お客様に教えていただいたのですが、おそらく「雅楽面」であるとのこと。 毎回お客様に教えていただくことばかりです!色は黒ずんできてしまっているようですが、とてもユーモラスな顔であることが窺えます。

閑院宮家は江戸時代につくられた宮家で、四宮家の一つです。 閑院宮家は、明治時代の幕開けに伴い、皇籍離脱によって天皇家から離脱してしまいました。 離脱後は永田町の本邸を売却されたのち、小田原の別邸に移住されました。昭和63年に亡くなり、それにより278年続いた閑院宮家は絶家となっています。

さて、お勉強会を楽しんだあとにはみなさんお待ちかねのランチです。

まずは食前酒をついでいただきます。「梅酒」もしくは「ゆずみつ」を用意してくださり、どちらかを選ぶことができます。

お食事は、前菜の「いちじくの胡麻和え」から始まり、お造り盛合わせ、お吸い物と続き、お弁当箱の登場です! 蓋には宮家にちなんで菊の文様が描かれていました。のちに、この菊に関しても面白いお話を伺うことができました!

お弁当箱は二段構えになっていて、秋の味覚が盛り込まれていました! このランチメニューは毎月変更されるため、季節に添った味を楽しむことができます。

みなさんでおしゃべりを楽しみながらのランチタイムはいつもあっという間のひとときです!

ランチの後には、「強羅花壇」さんのパブリックをご案内いただきました。 ご案内いただいたのは、強羅花壇の光永さんです。


         <<< 前のページへ


         >>> 次のページへ